遠くの島、徳之島

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島文化体験 - 徳之島「島生活」

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◇全島若手花形闘牛大会◇

日時:平成28年5月1日午前10時より

場所:徳之島なくさみ館

主催:目手久闘牛愛好会

入場料:大人2000円、小人1000円

 

【横綱】

佐平1號(牛主 佐平憲造、伊仙)

vs 荒技進也(牛主 園田進也、花徳)

 

【大関】

なにわ夢介(牛主 なにわ同志会、元新潟 夢介、大阪)

vs 口紅(牛主 南乃海舟、亀津)

 

【関脇】

浪速の大虎 一新昌天龍(牛主 大虎会、浪速)

vs 赤武者(牛主 しんばる闘牛愛好会、目手久)

 

【ミニ特番】

小龍皇(牛主 池田煌雅、沖縄含む3連勝、諸田)

vs 荒天悟羽勇(牛主 幸山真悟、1勝、目手久)

 

【特番】

昇天竜(牛主 基山和秀、3勝1敗、上面縄)

vs 三日月パンダ(牛主 闘牛グループ、検福)

 

【特番】

天龍夢丸(牛主 樺山太志、2勝1敗、伊仙)

vs モグラ(佐弁)

 

【封切特番】

昇龍嵐(牛主 寿山太三、2連勝、伊仙)

vs ゆうくんだぜパンダ(牛主 柿山・嶋田翔仁・雄心、1勝、目手久)

 

【アトラクション(若手稽古)】

二代目美龍(目手久) vs 琉球荒虎(諸田)

400417平成28年4月17日(日)正午オープニング(結シアター手舞)

第一部 ◇製糖終了なぐさみ大会◇

 

【横綱】

〇龍神白岩(元ミニ軽量級チャンピオン 東和技研白岩、尾母)

×闘牛戦士ワイド号(元 舞海 3連勝中 3勝1敗、沖縄)・・・21分24秒

 

【特別戦】

×マルシン 鉄兵号(天城)

〇作山白宝(亀津)・・・3分21秒

 

【特別戦】

×小林兄弟影虎号(天城)

〇天龍剛虎号(沖縄)・・・不戦勝

 

【特別戦】

〇九紋龍(沖縄)

×ナイキ(亀津)・・・不戦勝

 

【特別戦】

×闘昇絆(犬田布)

〇瀬田海キビ生産組合号(伊仙)・・・不戦勝

 

【封切特別戦】

〇龍神ゴールド(亀津)

×小岩パンダ(東京)・・・0分21秒

 

-以下二番アトラクション(未デビュー牛稽古)-

△桜乱坊(牛主 辰巳同士会、犬田布)

△芽音王(牛主 めいちゃん 2歳、母間)・・・5分引分

 

▲Gold Ship海舟(花徳)

▲いくと花形りょうた号(亀津)・・・対戦取消

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第二部 演芸/ライブ(澤 愛香、風間美沙子、伊舎堂さくら)

第三部 お楽しみ大抽選会(100品以上、総額250万円相当)

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主催:徳之島三町ハーベスターイベント実行委員会

協力:JAあまみ徳之島事業本部・天城事業本部

入場抽選券:1000円(小学生以下入場無料)

平成28年3月24日(木)午前9時より実施

場所:徳之島中央家畜市場

【中量級】

吉村畜産☆白雪:928kg

剛力天神丸(沖縄名):934kg

【軽量級】

仲興業(元 誠天隆愛ちゃん):828kg

賢大雅亮太号:840kg

【ミニ軽量級】

野島建設闘将☆マングース:713kg

勇工業琴羽:742kg

〔規模では世界一と言える韓国の闘牛〕

また、闘牛場は野球場並みの広さがあり、闘牛大会のオープニングではパラグライダーが空を飛び、民俗芸能の披露や人気ミュージシャンのオンステージで、観客はノリノリ状態。大会が始まると、何か違和感がある?日本の勢子は牛の左側につくが、韓国の勢子は右側に立つので、勢子同士が並んだようになるためだと思われます。

150809bull chondo 01写真:次々と観客が訪れる会場入り口

いざ、徳之島(日本代表)の黒い牛と清道の赤牛(韓国では黄牛と表記)が対戦。満員の観客は、日本の牛が優勢だとブーイング。韓国の牛が勝つとスタンディングオベーションで熱狂する。正に、サッカーの日韓戦さながらでした。

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現在は、ドーム式闘牛場で大会が開催されています。韓国の情報誌「スッカラ」の掲載記事によると、座席数は1万1245席。毎年開かれる闘牛祭りには、全国から40万人以上の観光客が訪れるそうです。「勝ち牛投票券」いわゆる「闘牛クジ」が公営化されており、掛け金は日本円で約10円~1万円まで。牛の区別がつくよう体に赤か青の印がペイントされ、勢子も同色のシャツを身に着けます。1シーズンの規模では、清道の闘牛が世界一と言えるかも知れません。

この連載の第21回で、中国やインド、タイやバングラディシュなど東南アジア、世界自然遺産登録地のカンボジアの闘牛を紹介しました。

今回は、かつて徳之島と闘牛を通して交流をしていた、韓国清道(チョンド)郡の闘牛について紹介します。当時の清道では、徳之島の牛が日本代表として闘牛大会に出場し、大会を大いに盛り上げていました。しかし、2000年代初頭に発生した「狂牛病」と呼ばれる牛海綿状脳症(BSE)によって、牛を韓国に持って行くことが不可能となったことなどから、闘牛の交流は途絶えています。

〔祝祭行事としての韓国の闘牛〕

清道の闘牛を観戦して最も驚いたのは、その規模の大きさです。「5日間に渡ってトーナメント方式で大会が開催され、一日当たり3万人で延べ15万人が訪れる」などと事前に聞いていましたが、闘牛場を囲むように様々な出店が軒を連ね、飲食店の屋台はもちろん、衣料品店や携帯ショップ、健康測定のコーナーまでありました。闘牛ロデオや闘牛写真展など、家族連れで来ても飽きずに済みそうな施設が揃っているのです。

150802bull chondo写真:満員の闘牛ファンでにぎわう闘牛場

〔カンボジアの闘牛〕

世界遺産として有名なアンコールワットなどがあるカンボジアでは、観光客向けに伝統芸能の影絵芝居「スバエク」が、レストランなどで披露されていました。偶然にもその中に「闘牛の話」があり、非常に驚きました。芝居はカンボジア語で演じられるため、観客にはそれぞれの言語に要約された文章がテーブルに置かれます。紹介文は、次の様な内容でした。

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「闘牛の話」

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カンボジアでは現在、賭けが禁止されています。このお話では、二人の男たちと一人の女性がひと儲けしようとお金を賭けて闘牛をしている場面から話が始まります。しかし、最終的には警察官が駆けつけて彼らを警察署へと連れて行ってしまうのです。

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芝居を観た感じでは、二人の男性が談合して闘牛の稽古を見せ、絶対勝てるからと女性を抱き込み金儲けを企むものの、結果的にその牛が負け「話が違う」と内輪もめを始めて取っ組み合いになり、警察の世話になってしまうという内容のようでした。

島でも「牛はだきだき」とか「させてみないと分からない」と言われています。古来より闘牛を「なくさみ」と呼んでいるのは、全力を出して闘う牛の姿が人を引き付けるからではないでしょうか?

何しろ、相手を選ぶのは主であり、牛も「こんな武器(角)の敵なの!」とか「今日は体調が悪い」などもあるはずですが、殆どの牛は全力を出して闘うからこそ「なくさみ」であり、その姿に人間も励まされるのだと思います。

国が違っても、人々を元気づける力が闘牛にはあるようです。世界遺産登録に向けても、健全な闘牛文化の育成が大事であると感じました。

〔世界遺産と闘牛〕

「奄美・琉球」は世界自然遺産候補地として、世界遺産委員会が認める「世界遺産一覧表」への記載による、世界自然遺産への登録を目指しています。

徳之島の闘牛に関しては、世界遺産登録の直接的な要因ではありませんが、奄美地域の中で「徳之島らしさ」をアピールする観光資源として、島外の観光関連企業などが関心を示しています。

最近では、闘牛大会に合わせて視察に訪れている個人や団体も増えていることから、今後は、闘牛の活用に関する様々な議論や意見交換が行われる事になるのではないでしょうか。

この連載で「世界の闘牛」=アジアの闘牛=として、広く海外でも闘牛が行われており、中国やインド、タイやバングラディシュなどの闘牛を紹介しました。

では、世界遺産登録地ではどうでしょうか?次回は、そのような地域の中でも非常に興味深かったカンボジアの闘牛を紹介します。

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写真:年間100万人以上の観光客が訪れるアンコールワット

〔アジアの闘牛(下)〕

牛の種類の他にも、徳之島の様に勢子が牛の横につくこともなく、両牛の自由に闘わせている地域が多いように見受けられます。闘牛場にしても、木製のリングはまだ良い方で、人間が取り囲んで柵の代わりを務めているような地域もあります。

かつて、日本や海外の闘牛を研究し論文を発表していた成城大学の山田直己教授が徳之島に調査にいらした際に、中国の闘牛に関する話を伺ったことがあり、収穫作業を終えた水田の土手を生かした闘牛場で、農耕に使う牛を持ち寄って闘わせ楽しんでいたとのことでした。

徳之島の闘牛に関する古い写真にも、川の河口らしき場所で大勢の人が囲んで闘牛を観戦しているものがあります。そのような点からもアジアの闘牛には、「牛同士が縄張り争いをする様子見て自然発生的に始まった」とする、闘牛の起源を裏付ける一面が残っているのではないでしょうか。

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写真:インドの闘牛(You tubeより)

〈伝説の名牛の存在3〉

徳之島町亀津の実熊実一さんが所有した初代全島一横綱の「実熊牛」は、44戦42勝1敗1分の金字塔を打ち立て“神様の牛”と称されました。昭和29年9月5日に全島一横綱の座に着くと、昭和31年1月まで3度の防衛したものの、同年7月(6月とする記録もあります)に阿権の「明山牛」に惜敗。しかし、同年11月に「明山牛」にいわゆる「カキィムドシ(かけもどし)」で勝利すると、昭和36年1月まで11度の防衛を果たしました。累計の全島一優勝旗獲得回数16回は、その後も破られることなく前人未到の記録となっています。今後も、この記録を超える牛は出ないだろうと思われます。

※「山田牛」「上岡牛」「実熊牛」の写真は、各牛のご家族よりご提供頂きました。

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〈伝説の名牛の存在2〉

昭和20年代後半に「全島一」と称えられたのが、天城町浅間の上岡清秀氏の「上岡牛」。「ツキの上岡」と呼ばれ、その強さは島内外に知れ渡り、島内学校の全島一周修学旅行のコースにも組み入れられたそうです。あまりの強さに二頭掛けを強いられ。一頭目に勝利後、二頭目と対戦し、敗戦に至ったと伝えられています。

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